ナフサが1,000円変われば、トルエンはkgあたりいくら変わるのか。
また1缶(16L)あたりいくら変わるか。
価格の変動が激しい溶剤の業界では、値上げや値下げが多いですよね。
その際の、一般的に使われる係数や計算方法を解説します。
例) トルエンの計算方法
例えばトルエンの係数は、×1.45 や ÷0.69 が一般的です。
仮に、確定ナフサの価格が、45,000円/KLから50,000円/KLに変動した場合は
45,000円 ⇒ 50,000円 = +5,000円
5,000 ÷ 1,000 × 1.45 = 7.25
kgあたり 7.25円 値上がる、という事になります。
各溶剤の一般的な係数
溶剤名 | 係数 | 例)5,000円 |
トルエン キシレン | ×1.45、×1.5 or ÷0.69 | ナフサ 5,000円 5×1.45= 7.25 |
高沸点100・150 (SV、ソルベッソ) | ×1.5 | ナフサ 5,000円 5×1.5= 7.5 |
IPA | ×1.6 | ナフサ 5,000円 5×1.6= 8 |
アセトン MEK | ×2 | ナフサ 5,000円 5×2= 10 |
N-ブタノール イソブタノール | ×2 | ナフサ 5,000円 5×2= 10 |
酢酸ブチル 酢酸イソブチル | ×2 | ナフサ 5,000円 5×2= 10 |
MIBK DIBK、DAA | ×2.6 | ナフサ 5,000円 5×2.6= 13 |
PGM PGM-AC | ×2 | ナフサ 5,000円 5×2= 10 |
N-ヘキサン | ×1 | ナフサ 5,000円 5×1= 5(L) |
イソホロン メトアセテート | ×2 | ナフサ 5,000円 5×2= 10 |
業界では、前Qの確定ナフサや足元ナフサに合わせて溶剤それぞれの係数をかけて算出します。
トルエン・キシレン(いわゆるTX)は3ヶ月ごとにフォーミュラー改定を行う事が多いです。
3ヶ月 フォーミュラー改定とは
トルエン・キシレンは原料メーカーによって3ヶ月ごとに価格改定が発生する事が多いです。
3ヶ月ごとに固定して、確定ナフサ等で定期的に改定を行う事を「フォーミュラー改定」と言います。
反対に毎月やその都度 価格を決める場合は、「ジャン決め」「都度決め」と言います。
フォーミュラー改定の例
フォーミュラー改定はナフサ価格が決まる 1月末、4月末、7月末、10月末 の翌月から適用となる場合が多いので
2月、5月、8月、11月で改定する場合も多いです。
例)4月末に 第1Q(1~3月)ナフサ価格が出る → 5/1以降から第1Qナフサ価格を適用
ナフサ価格の決定の仕組みは以下を参考に。
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